2020年5月22日金曜日

自粛警察

「自粛警察」なる言葉が登場しています。
緊急事態宣言下、様々な自粛が呼びかけられている中、その自粛に応じていないように見える者たちを取り締まる(本物の警察ではないのに)行為をそう呼ぶようです。
注意をしたり(はまだ良いですが)、イタズラをしたり、怒声を浴びせたり、悪質な言葉の貼り紙をしたり・・・。

これは正義を履き違えている行為です。
「俺は正しいことをしているのだから、それを守らない奴には何をしても許される」というような「正義の名の下での暴挙」です。

「正しいこと」=「自粛」ではありません。
もちろん、ウイルスを振りまく行為が「悪」であることは言うまでもありませんが、例えばお店の営業を自粛することが本当にウイルスをまき散らさないことになるでしょうか?
その前に、その店の店員やお客にウイルス感染者がいる可能性は?
例えば、千葉県での感染者数が800人とします。千葉県の人口は600万人以上です。
すると0.01%程度ということになります。しかも感染者数には、すでに治っている者または死亡してしまった人の数も含まれており、また多くが高齢者なので、例えば若者向けの店だったらもっと率は下がります。

「わずかな可能性でもゼロではないじゃないか」という声があります。
それはその通りです。
しかし、今後も含めゼロにすることは出来ないでしょう。ゼロを求めるなら永遠に自粛です。それは非現実的です。交通事故に遭う可能性があるから自動車は廃止せよと言っているのと変わりません。(しかもコロナにかかる可能性より交通事故の可能性の方がずっと高い。今年に入って千葉県内で起きた交通事故件数はすでに4500件を軽く越え、死者もコロナでの死者より多い)
生活が破綻しないように、そして感染リスクも出来るだけ下げて、と考えるしかありません。

ましてや、「子供が外で遊んでいる」「海岸を散歩している」「他県ナンバーの車が走っている」等、ほとんど気違い沙汰だと思います。

子供が外で遊ぶと感染するリスクは何%でしょうか? 閉じ込めておくストレスとどっちが重要?
強風の海岸でウイルスがその場にとどまれる可能性は? そもそも誰がその飛沫を吸うの?
他県ナンバーのまま引っ越しして来た人は? 他県から荷物を運んで倉庫にしまうだけで、誰にも合わない人は?
等々、いくらでも疑問が沸きます。

「俺が自粛しているんだから、お前もしろ」というのはダメです。(気持ちは分かります)
今回の自粛は「要請」であって「義務」ではないのですから、「うちの店は自粛したらつぶれるよ」というなら開ければいいんです。それでも無理をして閉しめる必要も義理もありません。

弊社は当初の予定通り営業しています。(自粛要請の業種でもありませんが)
大半は電話で、たまに決まった人が出入りするだけですし、通勤はマイカー、途中でどこかに寄ることもありません。この状況で社員や私が感染したり移したりする確率はほぼゼロだと思います。

「自粛したからエライ」のでもなければ「自粛ないから悪」とも言えません。
それぞれ事情が違うのですから、それぞれで判断するしかなく、他人はその事情を知る由もないので何も言えません。

大切なのは、「自粛するかどうか」ではなく「ウイルス感染防止を心掛ける」ということです。
そして最大の防止策は自身がかからないこと、つまり手洗い・うがいです。
自粛警察がわざわざ出掛けて行って見回りをするのは滑稽ですよね。

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